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2009年6月28日 (日)

ネパール子連れ旅思い出し日記*いよいよトレッキングへ2

2月9日 つづき

あーあ、
2人は 今頃どうしてるんだろう。
水は持っているが、食料が無い。
さぞ、お腹をすかせていることだろう。
昨日までの、身体の不調を考えると、
可愛そうで たまらない。
どんなにか、心細いだろう。

そんなことばかり 考えて、
せっかくの、トレッキングも景色どころではない。
写真を撮る気も起こらない。
ほんとだったら、
のんびり、木陰で休憩しながら、
楽しく行くはずだったのに。

おまけに、この石段の道のきついこと。
(すべて 人力で作ったというのが、これまたすごい。)

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気が遠くなる。
目がまわる。

なるほど、宿の人が、

3歳児を連れた私たちには、

土の道の方を薦めるわけだ。

こちらは、近道だが、ハード!!厳しーーい!!

私も、何日か、ろくに食べてない。
一段登っては、一息つき、
一段登っては、また一息。
そして、水を飲む。
水を飲むたびに、
あの子たちは、水が足りているだろうかと、
心配になる。

身体が、とても乾燥している。
途中、ほとばしる山の水で、
おじさんが、山盛りの高菜を洗っていた。
なんて、みずみずしい!!
生のまま、むしゃむしゃ食べさせて欲しいくらいだった。

さて、
すでに、夫ハルフミは、光ちゃんを抱いて登っている。
背中には、重いバックパック。
前には、光ちゃん。
それで、この急な石段を登って行っているのだから、
脅威である。
うちの父ちゃんは、こんなに足腰が強い人だったのか。
ああ、父ちゃんが、こんな健脚な人で良かった。

私がもっと、タフだったら、
引き返して、風歌たちを探すのだが、
今は、とてもそんな余裕がない。
目の前の たった一段を登るだけで、精一杯なのだ。

私でも、こんな状態なのに、
あの、小さな2人は、
異国の山で、
どんなに、しんどい思いをしているんだろう。
背中のリュックも、かなり重いはず。

風歌はまだしも、

まだ、6歳の太郎くんは、どうしてるだろう??

泣いて途方に暮れてるんじゃなかろうか?

やるせない気持ちが 続く。

一段、一段と、
延々に続くかのように見えた この道が、
あるとき、突然視界が開け、
ヒマラヤが、見えた!
えっ?頂上?
ダンプスだ!
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わあっ!!
マチャプチャレが、ぐんと近くにそびえたっている。

しかし、風歌たちは、着いていない。
一息する間もなく、
ハルフミさんが、探しに行く。
今度は、土の道を下って行く。
ああ、お父ちゃん、がんばってえ・・・・・。

長い間、光ちゃんと2人ぼっち、
山のてっぺんの 静かな村で、みんなを待つ。
美しいヒマラヤを 味わう余裕もなく、
良くないことを、想像してしまったり、
心もとない。

どのくらい、たっただろう・・・。
時間が、止まったようだ・・・・。

突然 2人が姿を現した。

私を見つけた2人の顔が、
くちゃくちゃになって、
泣きながら、
そして、文句を言いながら
向かってきた。
「ゆみえちゃん、ずっと土の道って、言ってたのに~~。」
「ごめんなあ、ごめんなあ!」
私も、涙ながらに抱きしめる。

若いお兄さんが一緒だ。
ああ、このお兄さんは、
道中、山で芝刈りをしている人たちがいて、
その時に、すれ違ったお兄さんだ。
目が合ったので、しっかり覚えている。
ああ、お兄さん、
よくぞ、わが子たちを連れてきてくれました。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
感謝の気持ちでいっぱいです。
ああ、良かった、良かった。
無事に会えて、良かった。

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2人とも、こんな険しい道、よくがんばったなあ。
言われた通り、土の道を行っていたが、
あまりにも、私たちが遅いので、
引き返したらしい。
(探しに行った父ちゃんは、
Uターンしている、2人の足跡を見つけたそうだ。)
そして、分岐点まで戻り、
石段の道へ行ったらしい。
どんなに、心細かっただろうか。
ごめんなあ。
離れて歩いてたら、あかんなあ。

じきに、ハルフミさんも帰ってくる。

(結局 この人は、あの石段の道を、2度も登ったのだ。

ひえ~~~~。)

みんなで 昨日の残りの蕎麦を食べる。
(ちょっとヤバい味だったが、みんな気にしなかった。)

やれやれ。
そのうち、ヒマラヤも霞んでしまった。

ああ、それにしても、
頂上に着いて、
私と目が合ったときの、
あの、くちゃくちゃの顔。
2人のあんな泣き顔、初めてである。
初めて経験した、
あんな、心細いこと、
不安なこと、
しんどいこと、
辛いこと・・・・。
がんばってきて、張り詰めていた気持ちが、
いっぺんに、爆発した顔だったんだろう。

その日は、あれこれ見て回る気力も無く、
すぐそこにあった、
ネパールで最も勇敢な民族と言われる、
グルン族のやっている宿に決めた。

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コメント

こんばんは。
いつも楽しく拝見しています。
すごく素敵です。

投稿: だ・まえだ | 2009年6月29日 (月) 00時55分

すごいなぁ~すごいなぁ~・・。

ほんと、すごい!

愉しいことばっかじゃなかったんやなぁ~。
食あたりになったり、
迷子になったり・・

こうゆう経験も、
確実に風ちゃんたちを、
育てているんやろなぁ~。

*******

相変わらず、
ゆみえさんの文章いいね♪

いつか本になるといいね♪

投稿: ひよ | 2009年6月29日 (月) 10時15分

うわあ、マエダさん、
読んでくださってたんですね。
うれしいなあ。
ちょうど一ヶ月前に、美味しくいただいたなあと、思い出していたところです。

ひよちゃん、
実は、奮起して、本にしようと思ってるねん。えへへ。
自分はともかく、
風歌がこうやって書くことも、
後々ありえないやろうし、
記念にね。

投稿: yumie | 2009年6月29日 (月) 16時10分

以前にお話と写真は少し見せていただきましたが、こうやってゆっくり文章で読むととっても細部まで伝わってきてすばらしいですね。今までの旅録も振り返って読んじゃいました。光ちゃん行方不明では不覚にも涙が・・・(話聞いたときはすぐ見つかる話になったし)今回の話は、風歌くんと太郎君の強さに感心しちゃいました(あと、父ちゃんも)。3歳でもトレッキング行けるのか~うちも…なんて思ってたけど、やっぱり太郎君ぐらいかあるいは風歌君ぐらいまで待ったほうがよさ気ですね(^^)またゆっくり出会ってお話したいでーす。

投稿: 森の人 | 2009年6月29日 (月) 22時23分

いやあ、
森の人さん。
私の、体力の無さが伝わってくるやろ。
恥ずかしいわあ。
こんなんで、トレッキング行くんやからなあ。
森の人さんファミリーやったら、
このくらいは、ちょろいで!
下の子が3歳になったら、行けるよ!

投稿: yumie | 2009年6月29日 (月) 22時48分

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