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2009年6月15日 (月)

ネパール子連れ旅*思い出し日記*ボーダナートにて。

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カトマンドウの街の外れ。
世界最大級のストウーパ(仏塔)のある、ボーダナート。
ロサール(新年)のお祭りがあるというので、
人が混み合う、朝のうちにに行く。
四方を見据える目が、有名なこの巨大なストウーパは、
ネパールの写真集や絵はがきには必ず登場する、
観光業からすれば、
この国の象徴みたいなものになってしまっているけど、
ここは、チベット仏教の聖地。
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この異空間に足を踏み入れたとたんに、
圧倒される。
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お坊さんたちが奏でる、摩訶不思議な音色の、強烈な音楽。
ゆらゆらと、お香の香り。ランプの明かり。
低くつぶやくような、祈りの声。
巡礼者が、一心に五体倒地をしている姿。
ひっきりなしの、鐘の音。
まるで一体の巨大な生物のように、ワッと一斉に飛び立っては、
また、ストウーパに還ってくる、鳩の群れ。
ストウーパの中のお寺の中は一転して真っ暗。
巨大なマニ車があり、
巡礼者はお経を唱えながら回してゆく。
ろうそくの明かりが怪しく揺れる、
その闇の中に、
風歌くらいの大きさの、
不思議な格好のおじさんが、ニコニコして座っている。
コビトのおじさん!
と、また同じおじさんがこちらにも。
双子のコビトのおじさん!
、、、さらに、不思議感覚が増長されてしまった。
(ベルトリッチの映画みたいや。)
この怪しげな闇の世界と、
地上(ストウーパ)の、シミ一つない、白!白!白!
翳り一つない青空!
眩しい!!
このコントラストが、またまた非現実的なのである。
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と、ストウーパからゆっくりと降りてきて、
ふと気がつくと、光ちゃんがいない。

ドキリ!

あれ、私のこの手を握っていた小さな手は、
光ちゃんではなく、太郎くんだったのだ!
「はるちゃーーーん!光ちゃんはア???」
「ゆみえちゃんと一緒と違うんか???」
ガーーーーーーーン!!!

しもたーーーーーっ!!!

ああ、光ちゃん、光ちゃん、どうしよう。

だんだんと増えてゆく巡礼者たち。
父ちゃんが探しに走る。
ここであわてて、太郎くんまで迷子になってはいけない。
風歌は別の方角から探してくれる。
しかし、わたしもいてもたってもいられない。
この瞬間、
今このときに、巡礼の人の群れに流されて、通りへ出ていってしまうかも知れない。
通りに出たら最後、もう巡り会うことは難しい。
そしてこの瞬間も、どんどんどんどん、ここから離れていってしまっているのではないか?
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それに、光ちゃんは、
可愛いから、誰かが連れ去ってしまうかも知れないではないか。


ああ、光ちゃん、光ちゃん。
どうしよう。

「ひかりちゃーーーーーん!
と叫ぶ声も、むなしく、
祈りの声や、不思議な音楽の中に、消されてしまう。
それでも、叫ぶしかない。
「ひーかーりーちゃーーーーーーーーーーん!!!」

一周してきた父ちゃんは、光ちゃんを連れてない。
風歌も一人で戻ってきた。

場内放送なんてありえないし、
おまわりさんなんて、何をしてくれるだろう?
言葉もわからない、道ゆく人に尋ねても、何がわかるだろう?
ああ、わたしは、たいへんなことをしてしまった。
一気に不安におそわれる。

この場所で、この雰囲気の中で、小さな光ちゃんを見つけるのは、
途方の無いことのように思われる。

どのくらいたっただろう、
ああっ!!
父ちゃんが、光ちゃんを抱いて戻ってきた。
泣いている光ちゃん、
おいで!
赤ん坊のようにこの胸にぎゅうと抱きしめる。
ああ、良かった良かった。
この気持ちは、
今思うと、
光ちゃんが生まれてきたとき、
「生まれてきてくれてありがとう」と、
初めてこの胸に抱いたときの気持ちに近かったかも知れない。

ストウーパのあの白の世界の中で、
一人ぽつんと泣いていたという光ちゃん。
(案外、誰も知らんぷりだったらしい。)
怖かったやろう。
怖かったやろう。

ほんの、数分の間の出来事だったというのに、
なんと 長く感じたことか。

ごめんね。
ごめんね。
(トラウマになったかな。)

もう離さないよ~~!
(ラブソング調になってしまったか。)

ああ、わたしは、このストウーパ周辺の非現実的空間と、
一心に、五体倒地する人たちの醸し出す、
強烈なエネルギーに、
圧倒されて、いつの間にか、
子供のことなど、スコンと頭から抜けていたのだった。
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反省。

一人の旅人である前に、
わたしは、子供3人連れた母ちゃんなのだ。

反省。深く、深く、深く・・・。
(、、、、したのにかかわらず、
 この後、トレッキングのときに、兄貴2人をはぐれさせてしまい、
 兄貴2人が異国の見知らぬ山(かなり険しい)を
 自力で山頂まで登るはめになるというハプニングが。
 のんきな親のせいで、
 風歌&太郎に、たいへんな苦労させてしまった。
 コドモたち、ごめんね~~。)
 
  ***      *****        *****
↓太郎くんが、描いた ストウーパ。
 「ここで、えーん、えーん、ちてたな。」と、光ちゃんが、指差しています。
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コメント

過ぎてみれば笑いごとだけどね…(^_^);
私もね、実は人のこと言えないの〜。
カンボジアのとある山の中に遺跡までの道で、「お母さん、はやくぅ〜!」とか言いながら調子に乗ってずんずん先に行く娘を、見失いました!先に行ってもどうせ一本道だし、目的地にいるだろうと甘くみていたので、遺跡まで着いていなかったときは、青くなりましたよ〜!!どうやら、道のような道じゃないようなところへ入っていってしまったらしく、気付いて戻って探して…泣きながら登場しました。

カンボジアだからねー、もしかしてもしかすると、道からそれた奥のほうには地雷の危険がゼロじゃない。もう、ホントに最悪のことまで考えましたよ〜。だから、気持ちがすっごく分かりました。

実をいうと娘が5歳のときにはアメリカのショッピングモールで迷子にしたことあるんだよね。反省し足りないいけない母でした…。油断はいけないね。

投稿: RUDO | 2009年6月16日 (火) 16時12分

異国で迷子とは。。。
うちも、島の生活が抜けない頃、
関西に戻ってきてすぐにイベント(2千人位はいたかも)で、ヤヤが会場に着いていきなり迷子になってしまった時は、さすがに焦った!!(日本だから、問題ないかも
しれないが、たくさんの人の中で育っていないからなぁ)
アナウンスしてもらったけど、あちこちで
音楽なってるし、全然意味ないじゃんcryingとオロオロ。。。。

絵、上手だね〜。。。。
1時間経ってからやっと見つかりました。
一緒にいた同じ歳のお友達は、今でも覚えているそうです。
うち(ヤヤ)は、まったく記憶にないそうです。
トラウマになるのも、子供によって違う
から、はるやさんちも大丈夫かも。。。happy01

投稿: りえきょん | 2009年6月16日 (火) 22時14分

そうそう、
わたしたちも、「どうせ一本道やから そのうち会うだろう」と思って、
先に行かせてしまったの。(苦笑)
ほんと、最悪のことまで、考えてしまったよ。

目を離したら いけませんね。
それと、お祭りの時は、要注意ですね。
(それもわかってたはずなんだけど・・・。)

投稿: yumie | 2009年6月16日 (火) 22時15分

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